私的LS3/5Aを作ろう！-No.2 エンクロージャー編

　LS3/5Aのエンクロージャーはバーチやビーチ材の積層合板材に突き板で仕上げらています。ビーチとはブナ。日本ではどちらかと言えば安価な家具に使われがちな白木ですが、北欧家具では高級家具で使用されています。著名家具デザイナーの作品にも多々用いられ、緻密な積層断面は美しく家具の意匠の一部となっています。

　国内で積層合板といえばラワンやシナが一般的です。ビーチ積層材を扱っているところは少なく、比較的高価になります。復刻版LS3/5Aには突き板ではなく、いわゆる化粧板を使ったものがありますが、木の自然な質感と年月と共に深みを増す突き板がやはり良いと思いした。なかでもオーク（楢）は好きな木材の一つですので、今回は突き板をオーク材にしたいと思います。

　エンクロージャーには四方、積層合板と前面バッフル、キャビネット内部は補強角材が入れられています。材料は3*6版の合板で十分そうですが、ただ前面バッフルの円形開口、キャビネットの留め接ぎ加工が必要になりそうで、円形加工は自由錐、留め接ぎ加工は丸鋸がそれぞれ工具として、さらに工作精度も要求されます。

　調べていたらLS3/5Aのキャビネットを作っている方を知ります。その見積額は自作する場合とそう変わらない。ならばキャビネットを譲って頂こうかと。かくしてキャビネットは決まりました。



つづきは、私的LS3/5Aを作ろう！-No.3 キャビネット編です。